2013年4月9日火曜日

プライマリーコントロール・・・5(脊椎について・その2)

脊椎のお話をする二回目となりました。

前回は
脊椎は「箒の棒」のように「一本ではなく」また「真っ直ぐではない」
というお話をしました。

脊椎は椎骨と言われる
七つの頚椎
十二の胸椎
五つの腰椎
そして乳幼児はバラバラながら大人になって一つになっていく仙骨
退化をしたといわれている尾骨は人により数が異なり大体三つから六つ

これらの骨たちが連なって「脊椎(せきつい)」なのです。

わたしはこれらを学習し始めの時
ホームセンターで発泡スチロールの球を二十六個買ってきて
(仙骨だけ卵型にしましたw)
ワイヤーでこれらを数珠つなぎにしてその上に膨らました風船をつけ、頭と脊椎の模型を作って遊んでました。
関節面や椎骨の突起部はこれではイメージできませんが
少なくともその数を覚え全体像をイメージするには大変楽しい工作遊びでした。
他にも、より実感の持てるイメージができる簡単なワークを
ワークショップではいくつか提供しています。

同じように
脊椎が「真っ直ぐでない」ことも
この模型ですぐに試すことができました。

頭の方からおさらいしましょう!
頚椎の前弯
胸椎の後弯
腰椎の前弯
そして仙骨、尾骨の後弯…です。

思い出しましたか?
人によりそのカーブの工合は異なりますが、少なくとも
…真っ直ぐではありません。

もう「背骨を真っ直ぐに!」なんて思うのはやめましょう。
思っただけで、あなたの<楽器>は固まってしまいます。
折角の才能を、もったいないことです。

++  ++  ++  ++

さて最低限押さえておきたい脊椎のことの最後に
それは「どこからどこまであるのか?」のお話をします。

本当に難しいことなど要らなくて
こんな単純なことを押さえておくだけでいいのです。

ただちょっとこれだけは繊細です。

頸椎の天辺は第一頸椎です。
別名「環椎(かんつい)…atlas」と言います。
環(わ)の形をしてるからそう言われるんでしょう。
そしてその上に「頭(後頭骨…occipital bone)」が乗ってるんです。

この関節をその頭文字をとって通称「AO関節」と呼びます。
ある意味、プライマリーコントロールの「本丸」とも言える場所です。

このAO関節は、前方は「鼻のあたま」
後方は「後頭骨のぼこっと隆起した辺りのちょっと下」を繋いだ線
横は「両耳の穴のちょっと下、耳たぶのうしろ」を繋いだ線
…大体ですがこの二つの線が重なった辺りにあります。

高さは「鼻のあたま」
前後は「耳たぶのうしろ」
と覚えておくぐらいが簡単でいいでしょう。

大事なのは、例えば「うなづく」という動きのときに
本当にここから(ここで)動かす…動かそうと思う…ことが大切なのです。

ちなみに目の高さからうなづいてみてください
…やりづらいですよね。
次は、のど仏の辺りからうなづいてみてください
…これも変だと思います。
この手のうなずきはやり続けると見事に
頭が痛くなったり肩が凝ったりします。

じゃあ逆に、うなずきをちゃんとAO関節からやってみましょう。
鼻のあたまの高さで何度かうなずいてみましょう。
たぶんスムーズにうなずけることでしょう。
(…これだけでも、いいストレッチになって気持ちいいと思います)
例えばスマホを覗き込むときなどは
このAO関節の高さから頭を動かしていくと
目が疲れたり、肩が凝ったりするのを結構軽減してくれるはずです。

脊椎の一番上はAO関節。
そこは大体、鼻のあたま・耳たぶのうしろの高さから始まっているのです。

++  ++  ++  ++

それでは
脊椎は「どこまで」あるのでしょう。

もう、この文章を読んでもらった人はご存知のはずです。
そう、「尾骨」です。
ただ、知ってはいるのですが実感できているかはわかりませんよね。

…やってみましょうか。

尾骨の先っちょまでが脊椎です。
周りに誰もいないことを確認してお尻の穴を…触ってみましょう。
(もちろんやりたくなかったらやらないでください)
そこからからだの後方へ軽く指で押しながらずらしていくと
「尾骨」に触れることができます。

本当の先っちょはからだの前方へカーブしているから
多少触りづらいかもしれませんが
大体この辺りまでが脊椎の終点(始点?)です。

この尾骨までが上半身…と言うこともできるでしょう。
もちろん骨盤も上半身に含めて、股関節から上が上半身と云えるのですが
要するに上半身はこの辺りまであるということです。

長い!…と感じますか?
おへその辺りまでが上半身ではありませんよ!

脊椎は鼻耳(はなみみ)の高さからお尻の穴の高さまである。

これが今日のポイントです。

その上に(鼻耳の高さの上に)頭が乗っているのです。
この長さの脊椎の上で、頭が自由に動けるようにするのです。
そうすることでプライマリーコントロールが働き始めます。

ご自身のからだでイメージできましたか?

今日はここまでです。
次回は、プライマリーコントロールのひとまず最終回になります。

最後まで読んでくれてありがとうございます。


あっ…

手を洗ってください。

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